大使4名と水越市長が対談を行いました!

去る5月25日(木曜日)、木更津市の外部応援団である「木更津応援団大使」が一同に会す、全体懇話会をふるさと木更津で開催しました。
懇話会では、市側から「木更津市の現状と課題」、また、水越市長から「ふるさと木更津」をキーワードに定住促進を重点課題に、公約に掲げた3つのテーマと14の施策について説明した後、大使皆様から市のまちづくりに関する様々なご意見を頂きました。
今回、頂いた貴重なご意見を今後のまちづくりの参考とさせて頂くこと、また、引き続き、木更津市の活性化に向けたご支援・ご協力をお願いし、閉会致しました。
 

各界で活躍する大使皆様から、まちづくりに様々な助言

今回、出席頂いた大使(石川大使、片山大使、佐藤勝彦大使、法木大使)4名からの主なご意見は次のとおり。
各界でご活躍されている大使皆様から、それぞれの分野におけるご経験やノウハウ、ネットワークなどを基に貴重なご意見を頂きました。

(株)読売エージェンシー社長室MCR シニアディレクター
石川哲也大使

私が勤めている広告会社は、人材でビジネスをしている会社であり、市役所も同じだと思いますが、市長が公約に掲げております、職員数減(4年間で1,098人⇒960人)について、財政的には理解出来るものの、具体的に、市役所職員の持つ技術・キャリア・ノウハウ等を上手に活用することにより、職員数を減らさなくとも、運営していけるのではないか。
例えば、市役所の職員の方々がどういう仕事の仕方をしているのか、ということが一般の市民にとって、或いは特に私どもは市とあまり接点を持っていないものですから、働き方が良く解らない。
一般的に市役所の窓口に行くと、私が「こういうことを聞きたい」、「やって欲しい」、「お願いします」ということに対して、返ってくる答えが質問したことに対してのみという体質があり、もっとアドバイスやコンサルティングなど、実質的にこんな風にしたらよろしいのではないか、自の部署で持っている機能としてもっとこういう風に活用されると、ご質問・ご要望のありました件については、更なる満足度の向上に繋がるのではないか、ということを提案すべきではないか。
職員の質の向上については、絶対的に実施していると思いますが、更に提案型の事業体に変革すべきではないか。
市長が公約に掲げていることを実践するためには、やはり基本は営業の人の質(その人の信頼感、持っているノウハウ、お互いをアジャスト(adjust:調整する、適応させる)する能力)が大事であり、市役所も同じような体質で市民に向かい会っている形が相応しいのかどうか、もっと営業体質に切り替えていかないと、積極的なアプローチにならないのではないか、どうしても受動的・受信型の体質(悩みがあって来たら解決してあげる)により市民に満足感を得て頂く。
もっと倍・3倍の満足を提供するためには、どうしたら良いのか、という意味での、人員の適正な配属が重要ではないか。
計画は良く出来ているものの、この計画を実行することについての、実行とレスポンス(Response:応答、反応)と反省、PDCAのサイクルが上手に実施出来るマネジメントも大切になってくるのではないか。
企画書は素晴らしいが、本当にその企画書が実際に実現出来るのか、実現した時に顧客や従業員の満足を得ているのか、対外的な木更津市の評価に繋がっているのか、ということをお互いにチェックし合える、話し合える、議論する体質、に変革出来れば市長が公約に掲げている職員数を減らさなくても、稼ぐ体質(出費を防ぐというよりは使ってもいいから稼げという体質)に転換出来るのではないか。
今のところどうしても「選択と集中」という概念があり、そこに投下することで何か効率良く見えるように思えるのですが、付加価値が生まれないような感が有り、「選択と集中」により効果を上げて、効率が良くなるのは結構ですが、どうしても情念・モチベーション等、心の部分でもう少し豊になれる方法はないのか。
木更津市は最近、様々な部分で取り上げられる率も高くなってきており、マスコミも相当関心を持っている都市なのでその辺に少し工夫がいるのではないか。
職員全員が事務体質ではなく、「営業」というセクションが市役所の中に設置され、この部署の人達が、「実行する」という意味で、お客さんを連れてくるとか、何かそういう体質に市役所の人達も気持ちを変換出来ると、或いはそれが出来なければそういうセクションを創って実行してしまうなど、成果が挙がる形を市民等に見せることにより他の都市が注目、興味を示すのではないか。

 

全体懇話会の様子 

 

早稲田大学経営大学院教授
法木秀雄大使

私は、市の財政状況を考えると、コスト削減はプライオリティ・ナンバーワンであると思います。
どのように実行するかですが、日産のカルロス・ゴーン氏が革命を起こしたのは、木更津市について言えば「職員を1,000人に減らすこと」をゴールにしたのではなく、むしろ市職員を800人とか700人とか、ドラスティックに減らす目標を立てて実現させたことです。8割の体制で実行するのであれば行政はどのように仕事の仕方をを変えたらいいかのかという、ドラスティックな変革が必要となります。
「5%減らしましょう」となると、今の延長線の「頑張りましょう」になってしまい、結局、皆が予算5%削減・経費削減ということすら達成でずに現状維持の結果に陥ってしまう。小改善的なアナログ的な努力で済ませようとするからです。
そんな2割もコスト削減するように言われたら、私も日産に居たとしたら「絶対出来ない!」と叫んでいると思うのですが、カルロス・ゴーン氏は実現してしまった。
これは、やり方を抜本的に変えたからです。2割削減どころか2割5分削減ができた。当初日産に納入していた部品メーカーはとてもそんな大幅な値下げは出来ないと言っていたのですが、作り方を抜本的に変更して達成したのです。例えば、4つの金属のパーツをボルトで止めて出来ていた部品を樹脂一体整形により瞬時に作ってしまうというような劇的な発想の転換により大幅なコスト削減が達成されました。
私は、2割はオーバーかも知れませんが、誰もが最初は「出来ないよ」、というターゲットに対して立ち向かうことで仕事の仕組み・やり方を抜本的に変えることは出来ると思います。
余った人はどうするのかという問題については、現行の仕事を2割減のスタッフで行い、木更津市の活性化、企業誘致とかの新しい仕事を分担していただくことで解決できる(財政の改善につながる)。
本来、OA化・IT化の進展により、昔から比較すると仕事の生産性が大きく向上しているはずであり、行政の生産性がなかなか向上しないのは、この2割削減など、ドラスティックな目標をかかげることにためらいがあるからではないのかと思います。
例えば、もう一つコストを削減する方法として、街づくりにNPOを活用することも効果的です。
住民参加型のNPO活動の成否は、核となるマネージメント能力のある人材の有無が大きく影響します。
木更津市も高齢化が進展している中で、50代後半や60代の方々は、(まだ年金制度が維持されるので)これから年金を貰いゆとりのある生活できる人達でもあり企業で管理能力を身につけた方もおられる。
例えば、70才位まで元気で働ける人達にNPOを核として街を綺麗にするボランティア活動に参加して頂いたりすることにより、生き甲斐と環境美化を両立させ、かつ、健康増進も実現できます。
団塊の世代がここ2、3年で大量に退職する訳ですが、そういう人達を街づくりの活動に組織的に参画してもらえれば、2から3年後には大変成果が出るのではないかと思います。
私の親友が鎌ヶ谷市(千葉県)でこうしたNPOの活動をしておりますが、昨年12月「街づくり分野」で国土交通大臣賞を授与されております。
ご興味があればご紹介したいと存じます。
街の専門家をNPOとして組織化していくことで、様々なニーズに対応した街づくりも可能になるのではないかと思います。

フォード ジャパン リミテッド会長
佐藤勝彦大使

人の削減等については、法木大使の発言の通りで、私は3年で例えば2割カット・削減という目標を立てないと実際には難しいと思います。
経験上、フォード・モーター・カンパニーがボルボという会社を買い、ジャガー、アストンマーチン、ランドローバーも買い、それを日本で1つにする仕事を事務局で行いました。
そうすると、大変違う文化の人が混在した中で、幾つかのインフラを低コストで1つにしなければならない。
そうすると、矛盾したことを、かつ短い間で実行しなさいということが発生し、例えばボルボだとスウェーデンが文化ですから、スウェーデンの文化に合致したような仕事の仕方をしている訳です。
ジャガー、ランドローバーはイギリスの会社ですから、イギリスの文化に合致したような人事政策・仕事の進め方をしている訳です。
一方、親会社はアメリカですので、それを日本でどう一つにするかということを行いましたので、市長がお悩みになっていることは非常に良く解ります。
法木大使の発言にありましたように、実際の実行は3年で2割位がミニマムではないかと思います。
自動車の例で言うと、奥田会長(現トヨタ自動車会長)は誰もが無理だと言った、「プリウスを作れ」ということと、「変化しないことは一番悪いことだ」という2大方針を掲げ、社員に非常に危機感を持たせ、かつ、石川大使の発言にある「やる気」、「危機感」と「やる気」を上手にバランス取れた形で実施しております。
また、ホンダの福井社長は、「お客様の言うことは聞く必要がない」、「私達がお客様に喜ばれるものを自らクリエイトする」というコンセプトのもと、開発の人、或いはサービスを提供する人が、自らクリエイティブな仕事、そこをトップとしてセットしているような気がします。
カルロス・ゴーン氏は、その難しいものを幾つか組み合わせて、但し、日産の一番のプライドである「開発」と「製造」には手をつけていない。
そこを一番、盛り立てて(コストとデザインだけには口を出していたようですが)、実施しております。
その意味からも、3年で2割位がミニマムではないかと言うのが、法木大使の発言だと思いますし、石川大使の発言のように、事業体と言いますか、1,000人の力がどのように1つの方向に結集して、短期的・長期的にも住民の方々から評価されるような、そういう気持ちが出るような組織運営というのが課題ではないかと思います。
それと、鎌倉は非常に法規制があり、住宅についても厳しい規制があると聞き、調べてみますと、20年代の半ばに都市計画の専門家を市の嘱託にして、その方が全体設計(市のグランドデザイン)を行い、それを今でも守っています(何階建て以上の建物は建設してはいけない、マンションは隠れた切り通しの奥に建設する等)。
年を取ると鎌倉に住みたいという方が多いですが、本日、木更津各所(海・里山・住宅地等)を見せて頂いて、これだけの自然に囲まれており、かつ、歴史的にも文化的にも非常に優れた資源を持っているということが解り、木更津市のグランドデザインを一度、職員・専門家(プロフェッショナル)も含めて、こういう色合いの街づくりなど、ディスカッションを繰り返していけば、一つの方向性が見えてくるのではないかと思います。

青山学院女子短期大学国文科非常勤講師
NHK文化センター講師
片山由美子大使(俳人)

今日は市内各所を見せて頂いて、良かったと思います。
拝見しました請西・真舟など、綺麗な住宅地があることを全く知りませんでしたので、幾分、偏見があったのではないかと思います。
街の活性化ということと住宅地というのは別であろうと思っておりましたが、本日拝見した新しい住宅地の方は、住むことに関しては、かなり満足しているのではないかと思います。
住宅地というのはそれぞれの場所で、住民自らが綺麗に楽しく住みたい、ということを実行・実現していけばそれぞれの地域が活性化し、街全体がもう少し元気になるのではないかと思います。
しかし、あのような街があるということは、恐らく域外に全く知られていないではないかと思います。
だからなかなか木更津に移り住もうという方がいないのではないかと思います。
一頃、田園都市線がブームになり、今でも人気があるのは、ドラマの舞台に取り上げられ、綺麗な街として、女性があそこに住みたいと感じたからだと思うのです。
ですから、木更津市もそういうイメージ戦略(木更津にこういう所があるということをもっと周知しないと人が来ない)を展開していくことが重要だと思います。
これから色々な事を進めるに当たり、綺麗・スマートであるということと、洗練されている、ということも大事だと思います。
街づくりもそういうコンセプトで行うと良いと思います(田舎が良いというだけでは人は集まらない)。
それと、木更津には海・山など自然も豊富にあるというお話がありましたが、そういうことをどう知らせていくか、様々な情報媒体を活用し、積極的にアピールすることが重要ではないか。
本懇話会の会場である、「かずさアカデミアホール」においても、様々な音楽関連のレクチャー、コンサートなどを実施していることを知りました。
もっと首都圏の音楽ファンにアピールすれば、木更津に遊びに来てもらえると思うのです。
それだけではなく、土曜日にコンサートを聴いて、次の日は森林浴を楽しむというようなことができれば、週末の過ごし方として一つの提案ができます。
私は色々なところで積極的に(大使用)名刺を配っていますが、皆さん、大変興味を持ってくださいます。
木更津市を知ってもらう活動を、もっと積極的に行うべきではないかと思います。