文芸講演会を開催しました
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文芸講演会を開催しました
講演会の様子
令和5年3月12日に、作家の乗代雄介さんをお迎えし、木更津市制施行80周年記念事業 文芸講演会「歩いて、観て、書いて」を開催しました。
乗代さんは、令和4年5月に出版された小説『パパイヤ・ママイヤ』で木更津市に実在する小櫃川河口盤州干潟を舞台に、2人の高校生の成長をみずみずしく書かれました。
今回はそのご縁もあり、木更津市立図書館を会場に講演会を開催することができました。
講演会では、『パパイヤ・ママイヤ』の舞台を木更津に選んだ理由として、自著の『旅する練習』の舞台となった利根川周辺を歩いて調査しているときに、千葉県を代表する石造物である馬乗り馬頭観音に出会ったことがきっかけであるとお話しされました。
その後、上総地方にも馬乗り馬頭観音が多くあることを知り、木更津へ降り立ったことが、『パパイヤ・ママイヤ』の執筆につながったそうです。
「『パパイヤ・ママイヤ』は、ぼくが見た木更津のいいなと思うところが入っている」とお話しされ、登場するものはすべて干潟で発見したものであること、登場人物のモデルのお話など、執筆の裏話なども聞くことができました。
また、子どもの頃好きだった絵本のお話や、毎日実践している書き写しノートの実物を見せてくださるなど、いろいろな角度から乗代さんを知ることができる講演会となりました。
乗代さんは「自分の見た風景を小説に都合よく変えない」というマイルールを科して執筆しているとのことで、そのあたりを知ってから本を読むと、また新しい見方ができるかもしれません。
おだやかな語り口と楽しいお話に、もっともっと聞いていたい!と思う、あっという間の90分でした。
講演会終了後のサイン会では、参加者との写真撮影にも快く応じてくれ、ひとりひとりに丁寧に対応くださいました。
講演会を終えた乗代氏からのコメント
このたびはお招きいただきありがとうございました。市の内外から足を運んでいただいた皆様に温かく迎えていただき、とても楽しい時間でした。
私にとって木更津は、延べ一ヶ月ほど滞在した大好きな街です。小説を書くという目的こそありましたが、この街を歩き回る喜びにずっと導かれていたように感じます。何でも目にしたぶん清濁併せ呑むようなところもある私の思いを、おおらかに楽しんでくださる姿に、こちらが感銘を受けました。
自然と人の営みが潮のように満ち引きしながら今この形になった風景を、私が目にしたきらめきを、一部でも小説に書き込めたことをうれしく思います。
また木更津へうかがいます。本当にありがとうございました。
乗代雄介氏プロフィール

- 開催日
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令和5年3月12日(日曜日)
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