多様な性のあり方
多様な性のあり方とは?
人の数だけ多様な考え方があり、「性のあり方」があります。性のあり方は人権・健康・いのちに関わる問題です。近年、社会的に関心は高まりつつあるものの理解はまだまだ進んでおらず、周囲の理解不足や偏見などにより困難を抱えて生活している人たちがいます。
民間企業等の調査によると、性的マイノリティは人口の5~8%とも言われており、日常で必ず出会う身近な存在です。誰もが安心して自分らしく暮らせる共生社会を実現するためには、個人が価値観や視野を広げ、さまざまな違いを認め合うことが大切であり、そのためには正確な理解が必要です。
4つの性
「性のあり方」にはいろいろな表現の仕方がありますが、ここでは「4つの性」という考え方をご紹介します。
性の種類 | 内容 |
---|---|
性自認(こころの性) |
自分の性をどう認識するか |
生物学的性(からだの性) |
生まれた時の見た目や形で判断された性 |
性的指向(好きになる性) |
恋愛・性愛の対象となる性 |
性別表現(表現する性) |
自分をどう表現するかという性 |
LGBTQ+とは?
LGBTQ+とは、次の6つの言葉の頭文字を表したものですが、広く「性的マイノリティ」を指す言葉としても使われています。
頭文字 | 意味 |
---|---|
L レズビアン(Lesbian) | 女性同性愛者(こころの性=女性、好きになる性=女性) |
G ゲイ(Gay) | 男性同性愛者(こころの性=男性、好きになる性=男性) |
B バイセクシュアル(Bisexual) | 両性愛者(好きになる性=女性、男性) |
T トランスジェンダー(Transgender) | からだとこころの性が一致しない人 |
Q クエスチョニング(Questioning) | 自身の性自認や性的指向が定まっていない人 |
+ プラス(Plus,+) | 以上の類型に当てはまらない人 |
このうち、LGBは「性的指向」、Tは「性自認」に関わります。同性を好きになる人、自分の性に違和感を感じている人、性別にこだわらない人など、「性のあり方」はさまざまであり、それぞれが「違う」ということは自然なことです。
また、最近では「SOGI」という言葉も使われています。
SOGIとは、Sexual Orientation and Gender Identityの頭文字で、直訳すると「性的指向と性自認」という意味です。「LGBTQ+(性的マイノリティ)と多数派」という捉え方ではなく、性的指向と性自認は全ての人に関わるものであるという考え方が主流になってきています。
なぜ知る必要があるのか?
LGBTQ+など性的マイノリティの人たちは、社会の差別や偏見により、日常生活においてさまざまな困難を抱えています。私たち一人ひとりがLGBTQ+について正しい知識を身につけることで、こうした困難はなくしていくことができます。
場面 | 事例 |
---|---|
子ども・教育 |
・学校で「男のくせに」「気持ち悪い」「ホモ」「おかま」「レズ」などと侮蔑的な言葉を投げかけられ、自尊感情が深く傷つけられた。 |
就労 |
・就職活動の際、結婚などの話題から性的指向や性自認をカミングアウトしたところ、面接を打ち切られた。 |
医療 |
・認知症、意識不明状態のパートナーが入院したが、病院・医師から安否情報の提供や治療内容の説明を受けられず、面会もできなかった。 |
公共サービス・社会保障 |
・高齢者向けの施設において、男女別で施設が運営されているため、トランスジェンダー当事者の意向を伝えても考慮されず精神的な負担が大きかった。 |
災害・被災者支援 |
・避難所に届いた支援物資が、登録されている性別ごとに配布されたため、性自認にもとづく肌着や衣服などを入手することができなかった。 |
【参考資料】
LGBT法連合会作成「LGBTの困難の事例リスト 第3版」 (PDFファイル: 313.8KB)
あなたにもできること
LGBTQ+を含む性的マイノリティの方を理解し、支援するという考え方やその考えを持つ人のことを、「アライ(Ally)」と呼びます。学校や職場など周囲にLGBTQ+当事者がいることを意識して行動しましょう。
- 性は男女の二元論ではなく、グラデーションと考え、多様性を理解しましょう。
- 言葉ひとつで誰かを傷つけることがあるということに留意しましょう。
- 日常的に使われがちな差別用語にも留意しましょう。 (オカマ、オネエ、ホモ、レズなどといった言葉は差別的な意味があります。)
性の多様性に関する啓発資料
啓発リーフレット
性の多様性に関するリーフレットを作成しましたので、ぜひご覧ください。
啓発リーフレット「irodori」 (PDFファイル: 3.0MB)
啓発動画
性の多様性について、理解を深めることができる動画を作成しましたので、学校やご家庭などさまざまなシーンでご活用ください。
相談窓口
よりそいホットライン
よりそいホットライン(一般社団法人社会的包摂サポートセンター)
電話:0120-279-338(フリーダイヤル 通話料無料)
日時:24時間対応
性別や同性愛など、性のあり方に関する悩みの電話相談窓口です。
インターネットを利用した相談窓口もあります。
千葉県
県では、県内のLGBTQ当事者の方やその御家族、学校や職場などで当事者に接する方が抱えている不安や悩みなどについて、相談員がお話を伺います。
日時:第2土曜日 13時から16時、第4火曜日 19時から22時
電話:0120-311-556
メール:soudan@chibalgbtq.jp
対象:千葉県内に在住・在勤・在学している方
費用:無料
千葉県弁護士会
千葉県弁護士会が実施する面談相談です。なお、事前に電話予約が必要です。
東京弁護士会
日時:毎月第2木曜日・第4木曜日(祝祭日の場合は翌金曜日)午後5時00分~午後7時00分
電話:03-3581-5515
東京弁護士会が実施する無料電話法律相談です。
法務省
電話:0570-003-110(ナビダイヤル)
日時:平日 午前8時30分~午後5時15分
差別や虐待、パワーハラスメントなど、さまざまな人権問題についての相談を受け付けています。
関連施策
この記事に関するお問い合わせ先
市民部地域共生推進課
〒292-8501
千葉県木更津市朝日3-10-19
朝日庁舎(イオンタウン木更津朝日2階)
くらし安心係電話番号:0438-23-7492
共生推進係電話番号:0438-38-3089
消費生活センター電話番号:0438-23-8701
ファクス:0438-25-3566
市民部地域共生推進課へのお問い合わせは専用フォームをご利用ください。
更新日:2024年08月14日