所得控除の種類
所得控除額は、納税義務者の実績に応じた税負担を求めるために、その納税義務者に配偶者や扶養親族があるかどうかなどの個人的な事情を考慮して、所得金額から一定金額の控除を行うものです。
| 所得控除の種類 | 控除額 | |
|---|---|---|
| 1.社会保険料控除 | 社会保険料の支払い | 支払った金額 給与・年金から差し引かれる金額 |
| 2.小規模企業共済等掛金控除 | 一定の掛金の支払い | 支払った金額 |
| 3.生命保険料控除 |
一般生命保険料、介護医療保険料、個人年金保険料の支払い
|
一定の計算に応じた額 |
| 4.地震保険料控除 | 地震保険料の支払い | 一定の計算に応じた額 |
| 5.寡婦控除 ひとり親控除 |
納税義務者自身が寡婦またはひとり親である場合 |
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| 6.勤労学生控除 | 納税義務者自身が勤労学生である場合 | 26万円 |
| 7.障害者控除 | 納税義務者が障害者である場合 障害者である同一生計配偶者・扶養親族がいる場合 |
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| 8.配偶者控除 | 合計所得金額が1,000万円以下の納税義務者が生計を一にする配偶者(事業専従者を除く)を扶養している場合 |
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| 9.配偶者特別控除 | 合計所得金額が1,000万円以下の納税義務者本人と生計を一にする配偶者(控除対象配偶者、事業専従者を除く)で、合計所得金額が58万円超133万円以下である場合 | 最高33万円 |
| 10.扶養控除 | 納税義務者本人と生計を一にする、合計所得金額が58万円以下の扶養親族(事業専従者を除く)がいる場合 |
扶養親族1人につき
|
| 11.特定親族特別控除 | 納税義務者と生計を一にする19歳以上23歳未満の親族等で、合計所得金額が58万円超123万円以下の控除対象扶養親族に該当しない者がいる場合 | 最高45万円 |
| 12.基礎控除 | 納税義務者の合計所得金額が2,500万円以下の場合 | 最高43万円 |
| 13.雑損控除 | 災害・盗難・横領などにより一定の資産に受けた損害 |
次のうち、いずれか多い方
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| 14.医療費控除 | 納税義務者が自己または生計を一にする配偶者その他の親族の医療費を支払った場合 |
(支払った医療費-保険金等による補てん額)-{(総所得金額等の合計額×5%)または10万円のいずれか少ない金額} |
|
納税義務者が健康の維持増進および疾病の予防への取組をして一定の取組を行った場合
|
(1年間に支払った対象医薬品の購入の対価の合計金額-保険金等による補填額)-12,000円 |
|
1.社会保険料控除
前年中に、納税義務者や納税義務者と生計を一にする配偶者、その他の親族の負担すべき社会保険料(健康保険料、国民健康保険料、後期高齢者医療保険料、介護保険料、国民年金保険料、国民年金基金の掛金、雇用保険料など)の支払いがある場合。
(注意)国民年金保険料、国民年金基金の掛金の適用には、控除証明書が必要です。
社会保険料控除額
支払った社会保険料の金額または給与・年金から差し引かれた保険料の金額
2.小規模企業共済等掛金控除
前年中に、納税義務者が支払った小規模企業共済掛金(旧第2種共済掛金を除く)、企業型確定拠出年金の掛金、個人型確定拠出年金(いわゆる「iDeCo」)の掛金または地方公共団体が行う心身障がい者扶養共済の掛金がある場合。
(注意)掛金額の証明書等が必要です。
小規模企業共済等掛金控除額
支払った掛金の全額
3.生命保険料控除
前年中に、納税義務者や納税義務者と生計を一にする配偶者、その他の親族を受取人とする生命保険契約等の保険料(配当金を差し引いた金額)や、個人年金保険料などを支払った場合。
(注意)保険会社等の控除証明書が必要です。
生命保険料控除額
一般生命保険料控除額+ 個人年金保険料控除額 + 介護医療保険料控除額(合計限度額70,000円)
新契約に係る生命保険料控除
平成24年1月1日以降に締結した生命保険契約等(新契約)では、一般生命保険料・個人年金保険料・介護医療保険料について、表1の計算式でそれぞれ控除額を計算します。
| 支払った保険料の金額 | 生命保険料控除額 |
|---|---|
| 12,000円以下 | 支払った保険料全額 |
| 12,000円超 32,000円以下 | 支払った保険料×1/2+6,000円 |
| 32,000円超 56,000円以下 | 支払った保険料×1/4+14,000円 |
| 56,000円超 | 一律 28,000円 |
旧契約に係る生命保険料控除
平成23年12月31日以前に締結した生命保険契約等(旧契約)では、一般生命保険料・個人年金保険料について、表2の計算式でそれぞれ控除額を計算します。
| 支払った保険料の金額 | 生命保険料控除額 |
|---|---|
| 15,000円以下 | 支払った保険料全額 |
| 15,000円超 40,000円以下 | 支払った保険料×1/2+7,500円 |
| 40,000円超 70,000円以下 | 支払った保険料×1/4+17,500円 |
| 70,000円超 | 一律 35,000円 |
新契約と旧契約の両方がある場合
次のうち金額が高い方を控除額とします。
- 新契約と旧契約を各表で計算した控除額の合計(限度額28,000円)
- 旧契約を(表2)で計算した控除額(上限35,000円)
4.地震保険料控除
前年中に、納税義務者や納税義務者と生計を一にする配偶者、その他の親族が所有する家屋等に対する地震保険契約等の保険料を支払った場合。
(注意)保険会社等の控除証明書が必要です。
地震保険料控除額
地震保険料
| 支払った保険料の金額 | 地震保険料控除額 | |
|---|---|---|
| 50,000円以下 | 支払った保険料× 1/2 | |
| 50,000円超 | 一律 25,000円 | |
旧長期損害保険料
| 支払った保険料の金額 | 地震保険料控除額 | |
|---|---|---|
| 5,000円以下 | 支払った保険料全額 | |
| 5,000円超 15,000円以下 | 支払った保険料×1/2+2,500円 | |
| 15,000円超 | 一律 10,000円 | |
地震保険料と旧長期損害保険料の両方がある場合
地震保険料・旧長期損害保険料それぞれの計算式により求めた控除額の合計額(最高 25,000円)
- 経過措置の対象となる長期損害保険契約等は、次の要件をすべて満たすものとなります。
- 平成18年末日までに締結した契約
- 満期返戻金等のあるもので保険期間または共済期間が10年以上の契約
- 平成19年1月1日以後にその損害保険契約等の変更をしていないもの
- 経過措置の対象となる長期損害保険契約等が地震保険料控除の対象となる損害保険契約等にも該当するときは、いずれか一つの契約のみに該当するものとして控除額を計算します。(地震保険料・旧長期損害保険料どちらか一方の控除しか受けられません)
5.寡婦・ひとり親控除
寡婦
ひとり親控除に該当せず、前年の12月31日現在において、次に掲げる要件をすべて満たす場合。(女性のみ)
- 合計所得金額が500万円以下であること。
- 前年の12月31日現在において、以下のいずれかに該当すること。
- 夫と死別し再婚していない(または夫の生死が明らかでない)
- 夫と離婚した後、婚姻をしていない方で、扶養親族(合計所得金額が58万円以下で、他の者の同一生計配偶者または扶養親族ではない方)を有する方
- 事実上婚姻関係と同様の事情にあると認められる者がいないこと。
住民票の続柄欄に「夫(未届)」、「妻(未届)」の記載がある方は、事実上婚姻関係と同様の事情にあると認められるため、「寡婦」には該当しません。
寡婦控除額
26万円
ひとり親
前年の12月31日現在において、次に掲げる要件をすべて満たす場合。(婚姻歴や性別は問いません)
- 合計所得金額が500万円以下であること。
- 現に婚姻をしていない方、または配偶者の生死が明らかでない方。
- 納税義務者と生計を一にする子(総所得金額等が58万円以下で、他の者の同一生計配偶者または扶養親族ではない子)を有すること。
- 事実上婚姻関係と同様の事情にあると認められる者がいないこと。
住民票の続柄欄に「夫(未届)」、「妻(未届)」の記載がある方は、事実上婚姻関係と同様の事情にあると認められるため、「ひとり親」には該当しません。
ひとり親控除額
30万円
6.勤労学生控除
納税義務者が大学、高等学校等の学生で、合計所得金額が85万円以下(自己の勤労によらない所得金額が10万円以下)の場合。
前年の12月31日現在において、学生に該当する場合に適用されます。
(注意)学生証や学校から交付される証明書が必要です。
勤労学生控除額
26万円
7.障害者控除
納税義務者や同一生計配偶者または扶養親族が障がい者である場合。
前年の12月31日現在において、障がい者に該当する場合に適用されます。
(注意)障がいの種別および等級(程度)のわかるもの(各種手帳、障がい者控除対象者認定書、医師の診断書等)が必要です。
障害者控除額
| 区分 | 障害者控除額 |
|---|---|
| 障害者 | 26万円 |
| 特別障害者 | 30万円 |
| 同居特別障害者 | 53万円 |
特別障害者とは、障害者のうち精神または身体に重度の障害がある方をいいます。
【例】
・身体障害者手帳に記載されている障害の等級が1級または2級
・精神障害者保健福祉手帳に記載されている障害の等級が1級
・療育手帳に記載されている障害の等級がA(重度)
8.配偶者控除
前年の12月31日現在において、次に掲げる要件をすべて満たす場合。
- 納税義務者の合計所得金額が1,000万円以下であること。
- 前年の12月31日現在において、次のすべてに当てはまる配偶者がいること。
- 民法上の配偶者である(内縁関係の人を除く)
- 納税義務者本人と生計を一にしている
- 合計所得金額が58万円以下
- 他の者の扶養親族・事業専従者ではない
(注意)納税義務者の合計所得金額が1,000万円超の場合、配偶者控除の適用はありません。ただし、申告書の「同一生計配偶者」欄に、配偶者の氏名等を記載いただいた場合、同一生計配偶者として取り扱われます。
配偶者控除額
|
納税義務者の合計所得金額 |
|||
|---|---|---|---|
| 900万円以下 | 900万円超 950万円以下 |
950万円超 1,000万円以下 |
|
| 一般(69歳以下)の控除対象配偶者 | 33万円 | 22万円 | 11万円 |
| 老人(70歳以上)の控除対象配偶者 | 38万円 | 26万円 | 13万円 |
9.配偶者特別控除
前年の12月31日現在において、次に掲げる要件をすべて満たす場合。
- 納税義務者の合計所得金額が1,000万円以下であること。
- 前年の12月31日現在において、次のすべてに当てはまる配偶者がいること。
- 民法上の配偶者である(内縁関係の人を除く)
- 納税義務者本人と生計を一にしている
- 前年の合計所得金額が58万円超133万円以下
- 他の者の扶養親族・事業専従者ではない
(注意)納税義務者の合計所得金額が1,000万円超の場合、配偶者特別控除の適用はありません。
配偶者特別控除額
|
配偶者の合計所得金額 |
納税義務者の合計所得金額 |
||
|---|---|---|---|
| 900万円以下 |
900万円超 |
950万円超 |
|
|
58万円超 95万円以下 |
33万円 | 22万円 | 11万円 |
|
95万円超 100万円以下 |
33万円 | 22万円 | 11万円 |
|
100万円超 105万円以下 |
31万円 | 21万円 | 11万円 |
|
105万円超 110万円以下 |
26万円 | 18万円 | 9万円 |
|
110万円超 115万円以下 |
21万円 |
14万円 |
7万円 |
|
115万円超 120万円以下 |
16万円 | 11万円 | 6万円 |
|
120万円超 125万円以下 |
11万円 | 8万円 | 4万円 |
|
125万円超 130万円以下 |
6万円 | 4万円 | 2万円 |
|
130万円超 133万円以下 |
3万円 | 2万円 | 1万円 |
10.扶養控除
納税義務者と生計を一にする配偶者以外の親族のうち、前年の合計所得金額が58万円以下の扶養親族(他の者の扶養親族・事業専従者の場合を除く)を有する場合。
(注意)前年12月31日現在の年齢により判断します。
扶養控除額
| 扶養控除の種類 | 対象年齢 | 扶養控除額 |
|---|---|---|
| 一般扶養親族 | 16歳から18歳 23歳から69歳 |
33万円 |
| 特定扶養親族 | 19歳から22歳 | 45万円 |
| 老人扶養親族 | 70歳以上 | 38万円 |
| 同居老親等親族 | 70歳以上 | 45万円 |
11.特定親族特別控除
前年の12月31日現在において、納税義務者が次に掲げる要件をすべて満たす特定親族を有する場合。
- 納税義務者と生計を一にする年齢19歳以上22歳以下の親族(他の者の扶養親族・事業専従者の場合を除く)
- 合計所得金額が58万円を超123万円以下(給与収入のみの場合は123万円を超188万以下)
特定親族特別控除額
| 特定扶養の合計所得金額 | 特定親族特別控除額 |
|---|---|
| 58万円超 95万円以下 | 45万円 |
| 95万円超 100万円以下 | 41万円 |
| 100万円超 105万円以下 | 31万円 |
| 105万円超 110万円以下 | 21万円 |
| 110万円超 115万円以下 | 11万円 |
| 115万円超 120万円以下 | 6万円 |
| 120万円超 123万円以下 | 3万円 |
12.基礎控除
納税義務者の合計所得金額が2,500万円以下である場合。
(注意)納税義務者の合計所得金額が2,500万円を超える場合、この控除は受けられません。
基礎控除額
| 合計所得金額 | 基礎控除額 |
|---|---|
| 2,400万円以下 | 43万円 |
| 2,400万円超 2,450万円以下 | 29万円 |
| 2,450万円超 2,500万円以下 | 15万円 |
| 2,500万円超 | 0円 |
13.雑損控除
前年中に、納税義務者や納税義務者と生計を一にする配偶者その他の親族(総所得金額 等が58万円以下の者)が所有する生活用資産等について、災害・盗難・横領などの理由により損害を受けた場合。
(注意)警察の盗難届、消防署のり災証明、災害関連支出の金額の領収書等が必要です。
詳しくは、「雑損控除の申告」をご確認ください。
雑損控除額
次のいずれか多い方の金額
- 差引損失額(損失額-保険金等による補てん額)-(総所得金額等の10%)
- 差引損失額(損失額-保険金等による補てん額)のうち災害関連支出の金額-5万円
14.医療費控除
医療費控除には「従来の医療費控除」と「セルフメディケーション税制(医療費控除の特例)」の2種類があります。
「従来の医療費控除」と「セルフメディケーション税制(医療費控除の特例)」を同時に利用することはできません。控除を受ける際にはいずれか一方を選択して申告します。
一度申告すると種類を変更することはできません。
従来の医療費控除
前年中に、納税義務者や納税義務者と生計を一にする配偶者、その他の親族のために医 療費を支払った場合。
医療費控除額
(支払った医療費-保険金等による補てん額)-{(総所得金額等の合計額×5%)または10万円のいずれか少ない金額}(控除限度額200万円)
注意事項
- 医療費控除の明細書の添付が必要です。
- 医療保険者から交付を受けた医療費通知を添付すると、明細書の記入を省略できます。
- 医療費の領収書は添付する必要はありませんが、ご自宅で5年間保管する必要があります。
医療費通知とは
健康保険組合等が発行する「医療費のお知らせ」などで、次の1から6のすべての事項の記載のあるものをいいます。
ただし、後期高齢者医療広域連合から発行された書類の場合は「3.療養を受けた者」を除きます。
- 被保険者等の氏名
- 療養を受けた年月
- 療養を受けた者
- 療養を受けた病院、診療所、薬局等の名称
- 被保険者等が支払った医療費の額
- 保険者等の名称
セルフメディケーション税制(医療費控除の特例)
セルフメディケーション税制(医療費控除の特例)とは、次に掲げる要件に該当する場合に所得控除を受けることができる制度です。
- 健康の保持増進および疾病の予防として一定の取組を行っている。
【具体的な取り組み】
- 健康検査(いわゆる人間ドック等)
- 予防接種
- 定期健康診断
- 特定健康検査(いわゆるメタボ検診)
- がん検診
- 自己または自己と生計を一にする配偶者やその他の親族に係るスイッチOTC医薬品(要指導医薬品および一般医薬品のうち、医療用から転用された医薬品)の購入費用が1万2千円を超えている。
- 期間は平成29年1月1日から令和8年12月31日まで。
詳しくは、厚生労働省ホームページ「セルフメディケーション税制(医療費控除の特例)」をご確認ください。
医療費控除額
(支払ったスイッチOTC医薬品の購入費の額-保険金等による補てん額)-1万2千円(控除限度額 8万8千円)
注意事項
- この制度の適用を受ける場合、従来の医療費控除の適用を受けることはできません。
- 申告の際には、スイッチOTC医薬品等の購入費を記載した明細書の添付が必要です。
- スイッチOTC医薬品等の領収書や検診、予防接種等を受けたこと(上記の一定の取組)を明らかにする書類の添付または提示は不要ですが、提示または提出を求める場合がありますので、ご自宅で5年間保管する必要があります。
- 一定の取組の証明方法については、厚生労働省ホームページ「一定の取組の照明方法について」をご確認ください。
この記事に関するお問い合わせ先
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〒292-8501
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更新日:2026年01月22日