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木更津市地球温暖化対策実行計画

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更新日:2024年02月29日

背景・経緯

 世界的にも地球温暖化による自然災害が相次ぐ中、2015年のCOP21では、温室効果ガス排出削減のための国際的な枠組みである「パリ協定」が採択され、国においては、2020年10月に「2050年カーボンニュートラル、脱炭素社会の実現を目指す」ことが宣言されるほか、2021年10月には「地球温暖化対策の推進に関する法律(平成10年法律第117号)」が改訂され、計画の中では、2030年度の温室効果ガス削減目標を、2013年度比で46%削減とし、さらに50%の高みに向けて挑戦し続けることを表明する等、地球温暖化対策は喫緊の課題であります。
 木更津市では、人と自然が調和した持続可能なまちとして、次世代に継承していくため「木更津市 人と自然が調和した持続可能なまちづくりの推進に関する条例」(通称:オーガニックなまちづくり条例)を2016年に施行し、これに基づき、環境に配慮した事業活動や暮らし方を奨励し、自然環境の保護・保全に取り組むとともに、再生可能エネルギーの導入や省エネルギーを促進するなど、地球温暖化対策を推進しているところです。
 また、2019年4月には、「世界首長誓約/日本」に県内初の自治体として署名し、国の掲げる温室効果ガス削減目標を上回る削減を目指すことを誓約しました。2020年3月には、市民、市内事業者、市が一体となって、地球温暖化対策に地域から貢献するため、再生可能エネルギーの地産地消などの木更津市独自の取組、市民や市内事業者、市の各主体と取り組む重点施策を盛込んだ「きさらづストップ温暖化プラン」を令和2年3月に策定するとともに、2021年2月10日には国際的な課題である「気候危機」に対して地域で責任をもって対策を講じ、2050年までに二酸化炭素排出量の実質ゼロを目指すきさらづ「ゼロカーボンシティ宣言」を表明しました。
 このように、木更津市では温室効果ガスの削減に取り組んできたところですが、世界の動向や国の温室効果ガス削減目標の引き上げ等から、更なる取り組みが求められているため、課題解決に向けた取り組み内容を改定し、木更津市地球温暖化対策実行計画を令和5年3月に策定しました。

木更津市地球温暖化対策実行計画書の表紙及び裏表紙

前計画からの主な変更点

区域施策編

改定する主な要因

国の温室効果ガス削減目標の引き上げ

  • これまで:2030年度に2013年度比温室効果ガス排出26%削減
  • これから:2030年度に2013年度比温室効果ガス排出46%削減。さらに50%の高みに向けて挑戦し続ける

計画の主な変更点

計画の主な変更点一覧(区域施策編)
項目 本計画 前計画

温室効果ガス排出量の削減目標

2013年度比で

  • 2030年度:60%以上削減
  • 2040年度:80%以上削減
  • 2050年度:実質ゼロ

2013年度比で

  • 2024年度:2%以上削減
  • 2030年度:27.5%以上削減
温室効果ガス排出量の現状 2019年度までのデータ 2016年度までのデータ

新規項目

  • 2021年2月10日に表明した「ゼロカーボンシティ宣言」を計画に明記
  • 再生可能エネルギーのポテンシャル及び導入見込みの調査
  • 森林等による温室効果ガス吸収量の調査

事務事業編

改定する主な要因

第3次木更津市地球温暖化対策実行計画の計画期間(2018年度から2022年度まで)が満了するため。

計画の主な変更点

計画の主な変更点一覧(事務事業編)
項目 本計画 前計画

温室効果ガス排出量の

削減目標

2013年度比で

2030年度:58%以上削減

2016年度比で

2022年度:8%削減

各項目における温室効果ガス

排出量等の目標

  • 電気使用量:2,000二酸化炭素トン以下
  • 燃料使用量:1,400二酸化炭素トン以下
  • 自動車燃料使用量:400二酸化炭素トン以下
  • 水道使用量:150,000立米以下
  • 用紙使用料:15,000,000枚以下
  • エコ通勤の実施:実施率50%
  • 電気使用量:9,000二酸化炭素トン以下
  • 燃料使用量:1,450二酸化炭素トン以下
  • 自動車燃料使用量:450二酸化炭素トン以下
  • 水道使用量:210,000立米以下
  • 用紙使用料:20,000,000枚以下

新規項目

分類別取り組みの記載及び削減見込み量の算定

計画の位置づけ

 本計画は、温対法第21条に基づく「地方公共団体実行計画(区域施策編)」「地方公共団体実行計画(事務事業編)」の2編を包含する計画であり、平成28年(2016年)に策定した「第2次木更津市環境基本計画」における基本目標である「資源を大切にする地球環境にやさしいまちづくり」の実現に向けた地球環境分野の個別計画に位置づけられます。
 また、本計画は、将来の気候変動による影響を計画的に回避・軽減し、「市民が安心して暮らすことのできる木更津市」を実現するため、気候変動適応法第12条に基づく「地域気候変動適応計画」を内包することとします。

計画の対象とする温室効果ガス

 本計画で対象とする温室効果ガスは、温対法で対象とされている温室効果ガスのうち、木更津市の市民の暮らしや事業活動に最も密接に関連する、二酸化炭素(CO2)を対象とします。

計画の対象範囲

区域施策編

 対象範囲は、木更津市全域とし、必要に応じて、国や県、周辺自治体との連携を図ります。

事務事業編

 市役所を一事業所としてみなし、市が行う事務事業に関し、温室効果ガスの排出を抑制することにより、地球温暖化対策の推進を図ります。

計画の目標年度と期間

計画の基準年度、目標年度

区域施策編

  • 基準年度
     2013年度(平成25年度)
  • 目標年度
    • 短期 2030年度(令和12年度)
    • 中期 2040年度(令和22年度)
    • 後期 2050年度(令和32年度)

事務事業編

  • 基準年度
     2013年度(平成25年度)
  • 目標年度
     2030年度(令和12年度)

計画の期間

 本計画の期間は、目標年度に合わせて、区域施策編は2023年度(令和5年度)から2050年度(令和32年度)までの28年間、事務事業編は2023年度(令和5年度)から2030年度(令和12年度)での8年間とします。また、計画を取り巻く情勢が大きく変化した場合については、必要に応じて計画の見直しを行うこととします。

温室効果ガス排出量の削減目標

区域施策編

短期目標

 2030年度(令和12年度)における温室効果ガス排出量を2013年度(平成25年度)比で60%以上削減

中長期目標

 2040年度(令和22年度)における温室効果ガス排出量を2013年度(平成25年度)比で80%以上削減

長期目標

 2050年度(令和32年度)における温室効果ガス排出量を吸収源による実質ゼロ

事務事業編

 2030年度(令和12年度)における温室効果ガス排出量を2013年度(平成25年度)比で58%以上削減

地球温暖化に対する緩和策

  • 基本方針(1)「ゼロカーボンアクション」の実践
     環境教育などを通じて、市民・事業者の環境への意識啓発を図り、環境負荷の少ないライフスタイル転換を促すことで温室効果ガスの排出量の抑制を目指します。
  • 基本方針(2)脱炭素なまちづくり
     公共交通機関のターミナルである木更津駅を中心に、都市機能をコンパクトに集約し、市内各地域の拠点づくり及びネットワーク化を進めるとともに、公共輸送の充実などを図っていきます。
  • 基本方針(3)分散型エネルギー社会の形成
     家庭や事業者を含め、市域の建物へ再生可能エネルギーシステム等を広く普及・導入することで、エネルギーの地産地消の強化を図ります。
  • 基本方針(4)ごみの減量・資源化の推進
     自然界から採取した資源は可能な限り有効利用するとともに地球環境への負荷に配慮し廃棄物を無くす循環経済(サーキュラーエコノミー)型まちづくりを目指します。
  • 基本方針(5)温室効果ガス吸収源の確保
     市街地の緑化・緑地の保全の推進により太陽光を吸収し気温の上昇を抑えるとともに、森林・農地の整備や干潟・藻場の保全を行うことで、温室効果ガスの吸収源の確保を図ります。

木更津市独自施策

  • 独自施策1.市民・民間事業者によるPPA等第三者所有モデルを活用した再生可能エネルギーの導入
     施設の屋根や遊休地を事業者が利用し、無償で設置した発電設備により発電した電気を市内の施設で使用することで、温室効果ガス排出量の削減を目指します。
  • 独自施策2.太陽光発電の地域消費
     住宅用省エネルギー設備設置補助事業を継続していくとともに、将来的には電力会社に売電されている電気を、市域内で消費する「エネルギーの地産地消」を実施できるように、仕組みづくり等を検討していきます。エネルギー自給率が向上し、災害時のライフライン確保にもつながります。
  • 独自施策3.廃棄物処理における取り組み
     低燃費型の廃棄物収集運搬車両の導入、処理施設におけるエネルギー効率の良い機器の導入、節電に向けた取り組み等の省エネルギー対策を推進し、燃料の使用に伴うエネルギー起源二酸化炭素の排出量を削減します。
  • 独自施策4.上下水道における省エネルギー・再生可能エネルギー導入
     上下水道処理施設は、その処理対象の特性から施設を稼働し続けねばならず、そのため多くの電力を要します。木更津市の上下水道処理施設の機器更新等の際、できるだけ省エネルギー・再生可能エネルギー機器を導入し、温室効果ガス排出量の削減を目指します。

気候変動に向けた適応策

 木更津市において、気候変動によると考えられる影響がすでに生じている、あるいは木更津市の地域特性を踏まえて重要と考えられる以下の分野について、それぞれの主な適応策により、影響の防止・軽減を図ります。

気候変動に向けた適応策の詳細

分野

主な適応策

  • 農業
  • 林業
  • 水産業
  • 気候変動による農作物への影響について情報収集を行います。
  • 海面上昇による干潟への影響についての情報収集を行います。
  • 水環境
  • 水資源
  • 水質への影響把握に向けた河川水質等のモニタリングを実施します。
  • 港湾域等における低層貧酸素化、赤潮等の将来的発生リスクについて情報収集を行います。

自然生態系

  • 外来種の把握と駆除等の適切な対応を実施します。
  • 生物季節や生息分布域への影響についての情報収集を行います。
  • 自然災害
  • 沿岸域
  • 都市の浸水被害を防ぐため、雨水管渠の整備と適切な維持管理を行います。
  • 広報きさらづや市ホームページへの防災・減災情報の掲載による普及・啓発を行います。

健康

  • 熱中症対応ガイドラインの配布による普及・啓発を行います。
  • 市ホームページ等への熱中症対策の掲載による普及・啓発を行います。
  • 国民生活
  • 都市生活
  • 緑化によるヒートアイランド現象の軽減に努めます。
  • 環境イベント等における適応策の市民への普及・啓発に努めます。

重点施策

 木更津市の気候変動への適応を進めていくにあたって、重点的に市民や事業者、市の各主体が取り組む対策を以下の通り、重点緩和策、重点適応策に位置付けます。

重点緩和策

  1. 「ゼロカーボンアクション」の推進
  2. 地球温暖化に関する環境教育・環境学習の推進
  3. 地元生産品の地域内消費の促進
  4. 食品ロス削減に向けた取り組みの推進

重点適応策

  1. 防災・減災の推進
  2. 熱中症対策等の推進

関連情報

この記事に関するお問い合わせ先

環境部環境政策課
〒292-0838
千葉県木更津市潮浜3-1(クリーンセンター内)
政策係電話番号:0438-36-1442
保全係電話番号:0438-36-1443
ファクス:0438-30-7322
環境部環境政策課へのお問い合わせは専用フォームをご利用ください。

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